顕微鏡歯科の特徴・メリット
一昔前までは、歯の治療といえば「むし歯にはコレ、歯がなくなったらコレ」とパターンがほぼ決まっており、患者さんに選択の余地はほとんどありませんでした。したがって医師からはたいした説明もなく、たとえあったとしても歩む道は一つだけ。患者さんはただ口を開けて治療が終わるのを待っていることしかできませんでした。
時代は変わり、現在では治療に多くの選択肢があります。たとえ小さなむし歯でも、治療方法は3つも4つもあるのです。
その中の一つに顕微鏡を用いた精密治療があります。これは「何で治すのか」という材料の話ではなく「どう治すのか」という技術の話です。
口の中は、実は"見えそうで見えないところ"です。暗く狭く、陰に隠れる部分が多いのです。そんなところをレントゲンを参考にしながら経験と勘を頼りに進めていく、これが通常の歯科治療です。
しかし、1990年代後半に歯科の世界にも導入され始めた顕微鏡はこの状況を一変させました。歯科用顕微鏡は狭く暗い口の中を明るく拡大し、歯の奥深いところまでくまなく見せてくれます。これで歯を見ると、肉眼で行う治療だけではいかに不備が多いかが誰の目にも解ります。したがって、顕微鏡を用いることであらゆる治療の精度が上がり、今までうまくいかなかったことや解らなかったことに解決の道が開かれたのです。
治療期間と費用
一般に、顕微鏡を使用すると治療時間が長くなる傾向があります。これは口の中の様子がよく見えるため、歯科医師がやらなければならないことが増えてしまうからです。逆にいえば「肉眼だけに頼った治療にはいかに不備が多いか」ということです。
特にコンポジットレジンや根管治療では、日本で一般的に行われている治療の数倍かかることがあります。ただ、これは「保険制度」という制約のある日本だけの特殊事情でもあります。
しかし一方で、顕微鏡を用いることで原因不明だったことが明らかになり、無駄な時間を使わずに治療が早く終わることもあります。
顕微鏡歯科治療の費用は状況によってまちまちで一概にはいえませんが、所要時間やその技術的な難しさから健康保険外の自由診療になることが多くなります。ただし、顕微鏡を使ったからといって即保険が使えないというわけではありません。担当の歯科医師とよく相談した上で治療を受け始めるようにしましょう。
歯科医院の選び方

もしあなたが、できるだけ悪くならない信頼性の高い治療を受けたいと思うなら、間違いなく顕微鏡を用いた診療を受けるべきです。
しかし顕微鏡を用いたからといって、必ずしも良い治療が受けられるとは限りません。また、顕微鏡がある歯科医院だからといって、いつも顕微鏡を使って治療しているかといえば、そうではないかもしれません。ですからはっきりと「顕微鏡を使って治療をしてください」と言うことと、できれば治療後にビデオを見せてもらうことをおすすめします。
このサイトでは認定を受けた歯科医師の治療例を動画で公開し、患者さんが真に治療技術と表現力を持ち合わせた歯科医師を選び出すお手伝いをしています。ぜひ参考にしてください。
顕微鏡歯科治療で注意すべきこと
ここまで書いてきたように、顕微鏡を用いるメリットは計り知れません。
ただ、「よく見える」ということは「やるべきことが増える」ということでもあり、治療時間は今までの数倍にもなる傾向にあります。また顕微鏡歯科治療の設備は高額で、顕微鏡本体はもちろん、特殊な機材も必要です。
これは通常の健康保険で想定されている状況とは著しく異なり、ただでさえ制約の多い健康保険の中では行うことが難しくなります。治療方法やコストは状況により異なりますので、担当の先生とよく相談しておく必要があります。
また「よく見える」ことで、これまで不明だった原因が明らかになることがあります。しかしこれは治療ができる・できないもはっきりするという事で、中には残念なお話しをしなくてはならない事もあります。

しかしこのような場合でも、「あやふやだった事が明らかになり、次の一歩を踏み出す足掛かりになった」と前向きに考えていただきたいのです。そして二度と同じようなことを繰り返さないように、顕微鏡を用いた信頼性の高い治療をこれからお受けいただくことをおすすめいたします。





















